モンスターハンタールチフェル
 草木をかき分けながら、慎重に一歩一歩と近づいていく三人の目の前には、あの深緑の巨体が迫っていた。

(近くで見ると、やっぱ、デカイな…)

 リオレイアはまだこちらに気付いていなく、背を向けたまま遠くを見ている。

「みんな、準備はいい?」

 プリルは二人だけに聞こえるくらいの小声でそうささやいてくる。

 その手にはシッカリと握られたペイントボールがあり、ライナスとアレックの二人がうなずくのを確認した後に、プリルが前へと向き直ってその手を振り上げる。

 カサカサッ!!

「グゥゥゥ?!」

「!!?」

 プリルの立てた微かな音にリオレイアが反応するなり、頭をもたげて辺りをキョロキョロと伺っていた。

「このっ!!」

 とにかく、プリルはペイントボールをリオレイアの太い足目掛けて投げつけるなり、破裂して鼻をさす臭いが辺りに広がっていった。
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