モンスターハンタールチフェル
「うおっ!? あ、アレック、迎えに、来たぞ……」

 扉を思いっきり開けたせいか、表にいたシックルをはね飛ばしそうになったが、シックルは上手くそれをかわした。

「あ、ゴメン……」

「ったく、あんたねぇ、レディの顔にキズがついたらどうする気さ?」

 シックルは怒ったような口振りで言ったが、アレックはそんなことはどうでもいいという感じで軽くスルーした。

「行こう、アンの部屋に……」

「って、ちょっと待ちなさい!」



 アンの部屋なら前にも一度行ったことがあるから、足が勝手に動いてくれる。

 なので、アンの部屋に到着した時には後ろにシックルの姿が無かった。

(あれ、シックルはどうした? 忘れ物でも取りに行ったか?)



 それなら先に失礼させてもらう。



 トントン!



 ピンクの札が掛かった扉をノックすると、中から聞き覚えのある優しい声が応答する。
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