モンスターハンタールチフェル
「君は……?」

 すると女性はアレックに近寄ってきた。



「ほんっと、あんたって人は無茶にも程があるわよ……」

 こちらの質問をまったく無視して、いきなりそんなことを言ってきた。

「えと、君誰?」

「あたしの名前は、ルチナ=ヘヴンスフィア。
 ここまでの過程を見せてもらったわ」

「……?」

 アレックは今のこの、〝ルチナ〟と言う女性の言葉に引っかかった。

 それは今まで尾行されていたことよりももっと重要な何かだった。



「ル……チナ……?」

 その名前がどうしても気にかかってしょうがない。



 別に珍しい名前だとか、変な名前だとかそういうものではなく、何か昔に聞いたことのあるような響きだった。
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