運命が紡いだ物語
「咲野と付き合ってるのは知ってる。
でも、俺のことも見てよ・・。

好きなんだ・・・。」

驚いた・・

ただ、乱暴してるだけだと思ってたのに・・

「ごめんなさい。
私は陽向のことが好きだから・・。」

川瀬君はすごく悲しそうな顔をした。

すごい力で私の腕をつかんでいる川瀬君の手が震えていた。

川瀬君は私の思ってる人とはちょっと違うのかも・・

弱い人なんだ・・

川瀬君は見た目や、態度でわかるよりずっと・・

「強がらないで・・。
自分の弱いところを見せるのは怖いけど大切なことだよ・・・。」

ガンッ

いったい・・。

体を壁にたたきつけられた。

「強がってなんかない!!」

「離して!!」

こわい・・。

痛い・・。

助けて・・

陽向。

そう思った時だった。

「おい!!」

声のする方を向くと、陽向がいた。

「陽向!」
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