運命が紡いだ物語
「それと・・
翔大が坂下さんに気を遣っていたのは、
坂下さんと花の関係を壊したくなかったからだと思うよ・・。」

「え?」

「花が翔大と坂下さんの関係を壊したくないって思うように、
翔大も坂下さんもそう思ってたんじゃないかな・・
俺、なんとなく坂下さんの気持ちわかるような気がするんだ・・
俺だって聞きたいもん。
花と翔大の兄妹の思い出・・
それにね
どんなに2人から仲がいい思い出を聞いたって、俺や坂下さんが翔大や花に嫉妬することは絶対にないよ・・

だって2人は双子だから・・

花と翔大が、
双子だから・・」

止まったはずの涙がまたあふれ出した・・

『双子だから』

陽向の言葉は私の心に強く響いた。

血がつながってないことを一番気にしていたのは私たちだったんだ・・

私はそのことにやっと気づけた・・

血がつながってるとかいないとかそんなの関係ない。

私と翔大は双子なんだもんね。

私の心はすごくすっきりしていた。

陽向のおかげで大事なことに気づけたから・・

それから、しばらく陽向と話して家に帰った。
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