運命が紡いだ物語
それから私たちはお父さんの提案で陽向の生まれた病院、

つまり私の実の父さんが務めていた病院に行くことにした。

お父さんが

「花の叔母さんが務めている病院に行こう」

って言った時はとても驚いたけど、会えたらちゃんと言いたい。

この前のけがの手当てのお礼、そして、私が愛笑だってことも。

でも、私がそう思えたのは

お父さんとお母さんが一緒にいてくれているから。

まあ、連絡もしてないし会えるかどうかはわからないけど・・

病院に着いた私たちは受付の人に頼んで新井先生を呼んでもらった。

ちょうど休憩中だったようですぐに来てくれた。

新井先生はわたしを見ると少し驚いたような表情をした。

「少しお時間よろしいですか?」

お父さんがそう言うと新井先生は私たちを誰もない会議室みたいな部屋に案内してくれた。
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