運命が紡いだ物語
私は、話の途中で追い出してしまっていた、翔大の部屋に行った。

「ごめん。話の途中だったのに。」

「いや、それよりどうかした?
電話、陽向だったんだろ。長かったから。」

「うん。
咲野君に私の実の両親の話をしてた時、学校で話したでしょ?
だから、その時に聞かれたんじゃないかって。
私全然気づかなかった・・。」

「確かに、そうかもしれないな・・。
それが今考えられる一番有力な説だな・・。」

「うん。」

「そういえば、母さんには話さないのか?」

「うん。心配させちゃうし。」

「そうだな。つらくなる前に言えよ。ため込まずに。」

「翔大。
ありがとう。」

「えっ・・?」

「あの時、翔大あんなにつらい思いをしてたのに私のこと心配してくれて、
本当にありがとう。」

ほんとはごめんなさいって言いたかったけど、翔大はそれを望んでないから・・。

「そんな昔のこといいって。」

翔大は少し照れたようにそういった。

それから私は翔大の部屋を出た。翔大の話はほんとうにショックだった。

かずくんのお母さんがばらしたなんて・・・

翌日学校に行くと私のことはどんどん広まっていた。

わたしと結愛は教室にいることがほとんどなくなっていった。
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