幼馴染との正しい距離感
……
……
……
「こーくん」
「なに?」
「なんで、機嫌悪いの?」
「つむぎちゃんのせいじゃないから
気にしないで」
……気にしないでって言われても
何かに苛立つように険しい表情で
ずっと無言でいられたら
手を引かれるまま
後ろを歩いてる私としては辛いものがある。
……こーくんが不機嫌になることなんて
滅多にないから余計に。
「……あの子、後輩だっけ?」
「うん、同じ図書委員」
「……はあ」
「こーくん?」
「……あの子、つむぎちゃんが好きだよ」
「……え」
「結構前からね
つむぎちゃんの前だと緊張して
そっけなくなっちゃうみたいだったけど」
「…」
前を向いたまま話すこーくん。
その言葉に
自意識過剰かと思って
打ち消した予想が当たっていた事に
内心とっても動揺する。
…………緊張してたんだ。
確かに私といる時は
早川君はいつも口数が少なかった。
けど、思えば
他の図書委員の子達や
クラスの子と話してる時は
たくさん話していたし、表情豊かだった気がする。
態度が違うからって
嫌われてるわけではないって思っていたけど
まさか好かれてるとは思わなかった。
……
……
「こーくん」
「なに?」
「なんで、機嫌悪いの?」
「つむぎちゃんのせいじゃないから
気にしないで」
……気にしないでって言われても
何かに苛立つように険しい表情で
ずっと無言でいられたら
手を引かれるまま
後ろを歩いてる私としては辛いものがある。
……こーくんが不機嫌になることなんて
滅多にないから余計に。
「……あの子、後輩だっけ?」
「うん、同じ図書委員」
「……はあ」
「こーくん?」
「……あの子、つむぎちゃんが好きだよ」
「……え」
「結構前からね
つむぎちゃんの前だと緊張して
そっけなくなっちゃうみたいだったけど」
「…」
前を向いたまま話すこーくん。
その言葉に
自意識過剰かと思って
打ち消した予想が当たっていた事に
内心とっても動揺する。
…………緊張してたんだ。
確かに私といる時は
早川君はいつも口数が少なかった。
けど、思えば
他の図書委員の子達や
クラスの子と話してる時は
たくさん話していたし、表情豊かだった気がする。
態度が違うからって
嫌われてるわけではないって思っていたけど
まさか好かれてるとは思わなかった。