二人を繋ぐ愛の歌
まだ必要ない物があまりない部屋のソファの上にポツンと置かれたハルトのぬいぐるみ。
帰ってきたときの自分へのせめてもの癒しにと置いていたぬいぐるみを抱き締めてソファにポスンと横になった。
暫くぼーっと部屋を見ていたけれど、それで何かが変わるわけでもないのは分かっているので小さく息をついてから着替えるためにのろのろと起き上がった。
するとそのタイミングで鞄に入れたままだったスマホが着信を告げ、沙弓は徐に手を伸ばしてスマホを取り出した。
「【多幸】……?」
何だろうと思いながらスマホを操作して電話に出ると、すぐに叔母が、沙弓ちゃーんっ!!と叫んだ。
「叔母さん?どうしたんですか?」
『ごめんね、また沙弓ちゃん指名で配達の注文入ったんだけど……それが今すぐなのよ』
「えっ、今すぐって……」
普段の【多幸】は配達の注文を受け付けてない。
受け付けても土日祝の昼、芸能関係先へ配達する事前予約制なのだけどこのような時間に予約が入ることはおかしかった。
指名と言われれば陽人を思い出すが、ハルトは県外での泊まりの仕事のはずなので違うことは分かっていた。
「お願い、沙弓ちゃん。
すっごく迷惑かけてるのは分かってるんだけど、どうしてもって……」
「……断れないような相手だったんですね?」
申し訳なさそうな叔母の声にそう聞くと叔母は黙ってしまった。
顧客の情報を例え電話でも口に出せないのを察すると沙弓は、分かりました。と返事をした。
配達先がこれまでにないほど緊張する場所なのだとは知らずにーー。
帰ってきたときの自分へのせめてもの癒しにと置いていたぬいぐるみを抱き締めてソファにポスンと横になった。
暫くぼーっと部屋を見ていたけれど、それで何かが変わるわけでもないのは分かっているので小さく息をついてから着替えるためにのろのろと起き上がった。
するとそのタイミングで鞄に入れたままだったスマホが着信を告げ、沙弓は徐に手を伸ばしてスマホを取り出した。
「【多幸】……?」
何だろうと思いながらスマホを操作して電話に出ると、すぐに叔母が、沙弓ちゃーんっ!!と叫んだ。
「叔母さん?どうしたんですか?」
『ごめんね、また沙弓ちゃん指名で配達の注文入ったんだけど……それが今すぐなのよ』
「えっ、今すぐって……」
普段の【多幸】は配達の注文を受け付けてない。
受け付けても土日祝の昼、芸能関係先へ配達する事前予約制なのだけどこのような時間に予約が入ることはおかしかった。
指名と言われれば陽人を思い出すが、ハルトは県外での泊まりの仕事のはずなので違うことは分かっていた。
「お願い、沙弓ちゃん。
すっごく迷惑かけてるのは分かってるんだけど、どうしてもって……」
「……断れないような相手だったんですね?」
申し訳なさそうな叔母の声にそう聞くと叔母は黙ってしまった。
顧客の情報を例え電話でも口に出せないのを察すると沙弓は、分かりました。と返事をした。
配達先がこれまでにないほど緊張する場所なのだとは知らずにーー。