冬の王子様の想い人
その後、書架に軽く背中を預けて私を胸に抱き込んだままの雪華に公園の出来事を一通り伝えた。
話している間ずっと髪や頬に優しく触れられていた。前から距離は近かったけれど突然の甘い態度に羞恥と戸惑いが隠せない。
話し終えてふと、冷静になる。
告白に夢中になって忘れていたけど、ここ図書室!
ほかにも生徒がいっぱいいたのに……!
なのに、キスまでしてしまった。
焦る私に雪華は嫣然と微笑んで教えてくれた。
メッセージを読んだ彼は特別授業を終えた後、ここにやってきたらしい。
図書室のどこで作業しているかわからなかったので、ひとつひとつの書架を確認していたところ、梨乃と私の話を聞いたという。
貸出カードを手に書架の間から出てきた梨乃に、しばらくふたりきりにしてほしいとすれ違いざまにしっかり頼み込んでいたらしい。
「しっかり人払いをしておくと言ってくれていたから大丈夫」
白い歯を見せて言う様はまさに王子様だった。どれだけ頭が回るのだろうか。
本当にこの人に勝てる気がしない。
「……ナナ?」
書架の裏側から親友の声が聞こえた。
「梨乃!」
返事をして親友の元へ向かおうとすると雪華にガッチリ抱え込まれる。
「話は終わった?」
「ああ、ありがとう」
雪華が返事をすると梨乃が姿を見せた。胸の中でもがく私に視線を向けて肩を竦めた。
話している間ずっと髪や頬に優しく触れられていた。前から距離は近かったけれど突然の甘い態度に羞恥と戸惑いが隠せない。
話し終えてふと、冷静になる。
告白に夢中になって忘れていたけど、ここ図書室!
ほかにも生徒がいっぱいいたのに……!
なのに、キスまでしてしまった。
焦る私に雪華は嫣然と微笑んで教えてくれた。
メッセージを読んだ彼は特別授業を終えた後、ここにやってきたらしい。
図書室のどこで作業しているかわからなかったので、ひとつひとつの書架を確認していたところ、梨乃と私の話を聞いたという。
貸出カードを手に書架の間から出てきた梨乃に、しばらくふたりきりにしてほしいとすれ違いざまにしっかり頼み込んでいたらしい。
「しっかり人払いをしておくと言ってくれていたから大丈夫」
白い歯を見せて言う様はまさに王子様だった。どれだけ頭が回るのだろうか。
本当にこの人に勝てる気がしない。
「……ナナ?」
書架の裏側から親友の声が聞こえた。
「梨乃!」
返事をして親友の元へ向かおうとすると雪華にガッチリ抱え込まれる。
「話は終わった?」
「ああ、ありがとう」
雪華が返事をすると梨乃が姿を見せた。胸の中でもがく私に視線を向けて肩を竦めた。