冬の王子様の想い人
「七海、昨日あまり眠れてないだろ?」
話題を変えるかのように言って、目の下を長い指先で軽く触れる。優しい仕草に胸が詰まる。
「あ……うん」
確かに昨日は上手く寝付けず、睡眠はほとんどとれていない。それに加えここ数日はナツさん捜しに没頭していて色々悩んでいたせいもあり、睡眠不足だ。
「少し目の下に隈ができてるし、顔色も昨日からずっとよくない。保健室で休め」
言うが早いか私を立たせて、自身も立ち上がった。
ポンポンと軽く制服のスカートに着いた埃を払い、自身の埃も長い指で払う。
そしてパンの入った手提げ袋と財布を持たせた私をふわっと横抱きにして抱え上げた。
「ち、ちょっと、雪華!?」
思いがけない行動に思わず大声が出た。
どうしてまた抱えるの?
「そこまでだから我慢して」
面白がるような声が返ってくる。
「無理っ」
半袖シャツの下から伸びるしなやかな腕はとても力強い。どうにかして降りようとすると色香を含んだ声で言う。
「……暴れたらキスするよ?」
その台詞に一気に抵抗するのをやめた。頬が一気に火照る。この恋人は本気でやりかねない。
「イイコ」
おとなしくなった私に口元を優雅に綻ばせる。不覚にも胸が高鳴ってしまう。
ああ、やっぱりこの人には敵わない。
話題を変えるかのように言って、目の下を長い指先で軽く触れる。優しい仕草に胸が詰まる。
「あ……うん」
確かに昨日は上手く寝付けず、睡眠はほとんどとれていない。それに加えここ数日はナツさん捜しに没頭していて色々悩んでいたせいもあり、睡眠不足だ。
「少し目の下に隈ができてるし、顔色も昨日からずっとよくない。保健室で休め」
言うが早いか私を立たせて、自身も立ち上がった。
ポンポンと軽く制服のスカートに着いた埃を払い、自身の埃も長い指で払う。
そしてパンの入った手提げ袋と財布を持たせた私をふわっと横抱きにして抱え上げた。
「ち、ちょっと、雪華!?」
思いがけない行動に思わず大声が出た。
どうしてまた抱えるの?
「そこまでだから我慢して」
面白がるような声が返ってくる。
「無理っ」
半袖シャツの下から伸びるしなやかな腕はとても力強い。どうにかして降りようとすると色香を含んだ声で言う。
「……暴れたらキスするよ?」
その台詞に一気に抵抗するのをやめた。頬が一気に火照る。この恋人は本気でやりかねない。
「イイコ」
おとなしくなった私に口元を優雅に綻ばせる。不覚にも胸が高鳴ってしまう。
ああ、やっぱりこの人には敵わない。