冬の王子様の想い人
「ハイハイ。大丈夫よ、王子様はこの鈍感お姫様に夢中だから。千帆ちゃん、時間大丈夫?」
「本当だ、行かなきゃ! 氷室くんは簡単に靡かないからナナちゃん安心してね」
千帆ちゃんは弁当箱の入った巾着を制バッグに入れて、軽やかに教室を出て行った。
「転入生が入ってきたなんて聞いてないんだけど……」
弁当箱を片付けつつ、ポツリと呟く。
「気になる?」
「……その子が雪華を好きになったらどうしよう、とかは思う」
さっき千帆ちゃんに言われた時はそこまで頭がまわらなかったけど、考えれば考えるほど気持ちが塞いで言いようのない不安に襲われる。
もしその転入生がナツさんだったら?
「王子様はモテるからね。気になるなら聞いたらいいでしょ? ナナは電話だってできるし、会いにも行けるんだから。さっきはからかっちゃったけど、ただ転入生が入って来ただけだし、気にしなくていいんじゃない? きっと氷室くんもなんとも思ってないからわざわざ言わなかったのよ」
優しい声で諭されて、少し心が落ち着いた。
「……うん」
気持ちを無理やり切り替えた私は、昨日思いついた計画を話し始めた。
「ええっ? 今日からナツさんを捜しに公園に行く?」
「シーッ、声が大きい! どこで雪華にばれるかわからないんだから気をつけて」
思わず人差し指を自身の唇に押し当てる。
雪華が特別授業を受講中にナツさんを捜す、これが私の計画だ。
ふたりが出会った公園の場所も以前に聞いてあるし、捜索は可能だ。
「本当だ、行かなきゃ! 氷室くんは簡単に靡かないからナナちゃん安心してね」
千帆ちゃんは弁当箱の入った巾着を制バッグに入れて、軽やかに教室を出て行った。
「転入生が入ってきたなんて聞いてないんだけど……」
弁当箱を片付けつつ、ポツリと呟く。
「気になる?」
「……その子が雪華を好きになったらどうしよう、とかは思う」
さっき千帆ちゃんに言われた時はそこまで頭がまわらなかったけど、考えれば考えるほど気持ちが塞いで言いようのない不安に襲われる。
もしその転入生がナツさんだったら?
「王子様はモテるからね。気になるなら聞いたらいいでしょ? ナナは電話だってできるし、会いにも行けるんだから。さっきはからかっちゃったけど、ただ転入生が入って来ただけだし、気にしなくていいんじゃない? きっと氷室くんもなんとも思ってないからわざわざ言わなかったのよ」
優しい声で諭されて、少し心が落ち着いた。
「……うん」
気持ちを無理やり切り替えた私は、昨日思いついた計画を話し始めた。
「ええっ? 今日からナツさんを捜しに公園に行く?」
「シーッ、声が大きい! どこで雪華にばれるかわからないんだから気をつけて」
思わず人差し指を自身の唇に押し当てる。
雪華が特別授業を受講中にナツさんを捜す、これが私の計画だ。
ふたりが出会った公園の場所も以前に聞いてあるし、捜索は可能だ。