溺愛求婚〜エリート外科医の庇護欲を煽ってしまいました〜

シャワーを浴び終え、ついいつもより念入りにお手入れしてしまった。最高級の物なだけあって、お肌がつるつる、モチモチ、すべすべになったような気がする。

洗面所の鏡に映る顔の中身は変わらないのに、肌のトーンが上がって血色がよくなった。

メイクもうっすらだから、スッピンでも大して変わらないのが童顔に見える原因なのかもしれない。

髪の毛を乾かしてベッドにダイブしたところで、コンコンと遠慮がちに部屋のドアがノックされた。

ビクッと身体を強張らせる。鍵は付いていたけれど、さすがに人の家なのでどうかと思い、かけてはいない。

それでも篠宮先生はドアを開けることなく、私からの返事を待っているようだ。

「コーヒーでもどうだ?」

ドアの向こう側からしびれを切らした篠宮先生の声がした。すっかり目は覚めてしまった。このまま寝てしまおうかと思ったけれど、変に気分が昂ぶって眠れそうにない。

ドアを開け、篠宮先生の誘いを受けることにした。

「きゃあ」

ドアを開けた瞬間、そんな悲鳴を上げてしまった。

「ど、どうして裸なんですかっ……!」

上半身裸で、しっかりと鍛え上げられたしなやかな身体つき。割れた腹筋が目に入って、頬がカーッと熱くなる。

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