再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛~
テツは百戦錬磨かもしれないけど、こっちはそういう方面に免疫がないからホントに困る。
視線を隣に向けると、いたずらに笑うテツと目が合った。
「そっか。なるほどね」
何がなるほどなのよ!と突っ込みたいけど、私の表情を見たら一目瞭然だったのかもしれない。
テツのことを意識しているって……。
それはそれで悔しい。
文句の一言でも言おうとした時、電話の着信音が聞こえた。
「あ、俺か……」
テツがスマホを取り出し、画面を見て一瞬眉間にシワを寄せた。
「ごめん、ちょっと出る」
私に謝罪したあと、テツは電話に出た。
「もしもし」
いつもよりも低い声で私と話す時とは全然違う。
「は?俺が誰と一緒に住もうとお前には関係ないだろ」
舌打ちと共にテツの声は苛立ちを含んでいる。
誰と話しているのか、内容でピンときた。
堂島さんだ。
「マジでしつこい。アイツは俺の彼女だよ。嘘じゃねぇ。仕事じゃないなら電話してくるな」
強い口調で言い放った。
彼女って、私のこと……だよね?
堂島さん、私がテツの幼なじみだと言ったから信じてないんだ。
確かに私は彼女ではない。
話を聞くつもりはないけど、聞こえてしまう。
「いい加減、つきまとうのはやめてくれ。迷惑なんだよ。お前とは仕事以外で話すことは一切ない。じゃあ」
テツの電話が終わった時、ちょうどタクシーもマンションの前についた。
支払いを済ませ、タクシーを降りた。