再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛~
テツがスマホに手を伸ばし画面を見たけど、電話に出る様子もない。
「出なくていいの?」
「あぁ、どうせ仕事の電話じゃないからな」
平然と言ってのけ、スマホをマナーモードにしてテーブルの上に置いた。
仕事じゃないということは、プライベートな電話ということになる。
二十三時前に電話してくる人は誰なんだろう。
やっぱりあの人からなのかな……。
考えれば考えるほどモヤモヤが募る。
「なに変な顔してんの?」
「は?変な顔なんてしてないけど」
「してる。あっ、もしかして電話のこと気にしてるのか?」
図星を突かれ、あからさまに視線を逸らしてしまった。
こんな態度をとったら気にしていると言っているようなものだけど、今さらどうすることもできない。
「えっ、マジで?冗談だったのに……」
私の反応を見たテツは驚きの声をあげた。
何よ、冗談なら冗談だって最初から言ってよ。
こんな目を逸らすとかしなかったのに!
墓穴を掘ったみたいで恥ずかしい。
「べ、別に気にしてないから」
テツに誰から電話がかかってこようが私には関係ないじゃない。
自分自身に言い聞かせる。
「それってさ、ヤキモチを焼いてくれたってことだよな」
テツが嬉しそうにニヤニヤしている。
「ヤキモチなんて焼いてないし、バカじゃない」
ふん、と鼻を鳴らしムキになって反論してしまった。
本当は気になるのに素直になれない自分が嫌だ。