再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛~

「さっきの電話は長瀬貴臣から、美桜も知ってると思うけど小学校からの友人だ。こんな時間に電話してくるのはろくな理由じゃない。留守電にもメッセージは残ってなくて急ぎじゃないと思うから、かけ直す必要はないだろ」

貴臣ってあの?
久しぶりに聞いた、その名前。
長瀬貴臣、小学生にしては大人びた顔つきをしていた。
私はほとんど話した記憶はないけど、長瀬くんは頭もいいし運動神経もよくて女子にモテていた。
テツと長瀬くんは人気を二分していた覚えがある。
類は友を呼ぶじゃないけど、同じようなタイプの二人だなと思っていた。
テツは昔は女の子みたいに可愛かったけど。

いまだに仲良くしているんだ。

「で、タクシーで話してたのはこの前、俺が酔って帰ってきた時にいたヤツだ。彼女、堂島まゆは高校の時に一週間だけ付き合っていた。でも、それは無理矢理だったんだ。ミスター&ミスコンがあって、それで俺と堂島が選ばれたんだ。周りから付き合えというヤジで仕方なく付き合うことになって。でも、一週間後に好きな子がいるから付き合えないって別れを切り出したんだ」

さっきのふざけた様子はどこへやら、真摯な態度で経緯を説明し始めた。

テツの口から堂島さんと付き合っていたと聞かされて、複雑な気持ちになった。
でも、テツには気持ちはないけど周りからのヤジで無理矢理付き合うことになったということを知り、ホッとしている自分がいた。
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