再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛~

「おはようございます」

ガチャッとドアが開き、一人の男性が社長室に入ってきた。

「ようやく出勤ね、海里。あとノックしてから入ってきなさいといつも言っているでしょ」

「ごめんごめん、ついうっかり」

海里と呼ばれた男性は謝罪しながら社長の隣に座ると、私を見てニコリと笑った。

「海里、この方が夏木美桜さん。明日から働いてもらうことになったから。で、こっちが水上海里。この会社の副社長よ」

「初めまして。夏木美桜といいます。よろしくお願いします」

立ち上がって挨拶した。
名前が水上、副社長……。
ということは、この人は社長の息子?

「初めまして。水上海里です。まぁ、副社長と言っても名ばかりだけどね。今は、母さんの下で勉強中。美桜ちゃん、仲良くしようね」

いきなり“ちゃん”付で呼ばれ戸惑ってしまう。
やっぱり、社長の息子だったんだ。
清潔感のある短髪で端正な顔立ちのイケメンだ。
見た目は硬派だけど、話すとイメージが全然違う。
これもギャップというんだろうか。

「さて、挨拶も済んだから海里は仕事に戻りなさい」

「えっ、俺が会社の中を案内しようと思ったんだけど」

「あんたまで……。案内は緑ちゃんに頼むから大丈夫。自分の仕事をしなさい」

社長はため息をつく。
あれ、何かデジャブ……。

「せっかく美桜ちゃんと仲良く話をしながら案内しようと思ったのに残念。じゃあ、美桜ちゃん。明日からよろしくね」

硬派な顔には似合わず、副社長はウィンクをして社長室から出て行った。
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