ママの手料理
「は、はい」


我に返った私は、恥ずかしそうに返事をしながら俯く笑美さんを見て。


「凄く嬉しいです!…ほら、似合いますか?」


彼らの前で、笑顔でボアジャケットを羽織ってみせた。


「最高!……あ、紫苑ちゃんの部屋に追加で買ってきた下着とパジャマも置いておいたから後で見てね」


しかし笑顔になったのもつかの間、大也さんが爆弾を投下して。


「し、下着!?」


「ふっ、」


一瞬で顔が赤くなった私を見た銀河さんは、何かを思い出したのか私から顔を背けて口を片手で覆った。


「何でもない」


そう言う割にはにやけているから、嫌らしい事を想像しているのかもしれない。


「………」


私が彼を冷めた目で見ていると。


「ただいまー!」


ドアが開き、その隙間から帰ってきたばかりの伊織さんが顔を覗かせた。


彼が私に手を振ってきたので、私も振り返す。


「何処行ってたの、仁はもう帰ってきてるよ?」


「店の後片付けの後、ちょっとその辺散歩してた」


「ふーん……あ!ねえねえ、伊織もこっち来て!今日紫苑ちゃんの洋服買いに行ってたんだけどね、家族皆でお揃いのボアジャケット買ったの!着て着て!」
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