ママの手料理
(そんなの、勝ち目……)


と、思ったのもつかの間。


「OASISの本部についての説明に入る。本部はパッと見普通のオフィスだ。8階建て、外見は黒一色。全階にバリケードが設置されている。地下1階は駐車場、1階は受付…と見立てたセキュリティーがある。OASISのメンバーだと示すカードがないとそのセキュリティーは通れなくて、もしブザーが鳴ったら警備員…に見立てたOASISの手下がすぐさま捕まえに来る仕組みになってる」


銀ちゃんが説明を再開した。


「何そのカードがないと入れないスタイル?まるで本当のオフィスみたいで吐き気がしてくるね」


途端、仁さんがマカロンを食べる手を止めて文句を言い、銀ちゃんは見ているこっちが震え上がる程の目付きで彼を睨んだ。


「一応OASISは表向きはちゃんとしたオフィスとして通しているらしい、とにかく黙って人の話を聞け。…2,3階はレストランとバー、4階がオフィススペース…に見立てた手下の働き場で、5階は休憩所…つまり、OASISの奴らが自由に出入りできる場所だ。んで、6階にはOASISが盗んだお宝達が眠っているらしい。もちろん入るにはパスワードが必要だ。7階は武器貯蔵庫、8階はOASISのボスと幹部の共有スペースとなってる。最上階にあるパソコンにアクセスすれば、OASISの機密情報もたんまり見れるらしい」
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