ママの手料理
「待って、私も行きたいです!これは私の復讐なのに、私が行けないのはおかしすぎます!」


私は、たまらなくなってその会話に割り込んだ。



流石に2300人対7人…いや6人は無理がある。


単純計算でも1人で383人倒さないといけない事になるし、絵画も盗んでOASISのトップと戦うとなったら、皆相当な体力を使うはずだ。


(私がいれば、きっと何かの役に立つはず、)


「…お前、格闘かなんかは習ったことあんのか」


私の熱量に対抗するかの如く、冷め切った低い声で銀ちゃんが問うてきた。


「…ない、けど…」


「なら銃はどうだ?ナイフは?」


「…ない、」


それ見たことか、と、仁さんがふっと鼻で笑った。


「格闘経験無し、銃もナイフも使ったことがない。そんなんでどう闘えると思ってる?相手は2300人、逃げたって追われて捕まるのがオチだ。車の中で俺と待機するって手もあるが、それでも危険過ぎんだよ」


銀ちゃんに的を得た発言をされ、私はぎゅっと拳を握りしめた。


「君を守りながら戦うのは相当な体力がいる。ただでさえ、こっちは2桁にも満たない数で2000人越えの奴らに挑むんだからね。…僕らが君の為に闘ってる最中に君が命を落としたら、元も子もないんだよ」
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