へたれライオン 卒業します
(尊side)

「奏多~
 俺さ・・・好きなやつできた」



「尊マジ??

 お前って女信用できないから
 彼女いらないって言ってたじゃん」



「俺もまさか
 誰かを好きになるなんて思わなかったし」



俺は
昨日の公民館での出来事を
奏多に話した



「で、だれ?

 俺の知ってる人?」



「5組の・・・

 春名花純・・・」



「え?えええええ???

 あのボッチとか言われて
 一人でいる子だろ?

 なんで??」



「あいつなんかさ
 人として尊敬できるっていうか・・・
 可愛いっつうか・・・

 もう、この話終了!」



「まぁ 恋にダメダメな尊のことだから
 自分から『かなた聞いて~』って
 来るんだろうけど」



「・・・」



「尊、一つ忠告しておく

 お前に群がる女の前で
 春名の名前は出すな」



「へ??」



「女の嫉妬は
 お前が思っている以上に
 恐ろしいからな」



「嫉妬かぁ・・・
 確かに恐ろしそう

 でもこれで
 女たちが俺の回りから
 全員いなくなってくれれば
 ハッピーなんだけど」



「俺が心配してるのはお前じゃない!

 春名の方!」



「なんで春名?」



「お前が春名のことを好きってバレたら
 100%春名はいじめられるな」



確かに奏多の言う通りだ

あいつら女子ならやりかねない



俺の春名への恋心を
皆にさとられないようにしなくては


< 21 / 51 >

この作品をシェア

pagetop