へたれライオン 卒業します
(花純side)
もう一週間
私は学校にも
公民館の子供たちのところにも行っていない
視聴覚室での男子たちの声が頭から離れず
ふとした時に恐怖がよみがえる
「高杉くんに・・・
会いたい・・・」
辛い記憶から
一時的に逃げ出す方法
それは
高杉くんとのことを思い出すこと
高杉くんが子供たちに
宿題を教えてくれたとき
『またここに来てもいい?』と
言ってくれた時の
無邪気な笑顔
公民館で心菜ちゃんのお母さんから
私をかばってくれたっけ
『春名にとってなくてはならない場所なんだろ』
と言って、ハイタッチしてくれたとき
私は高杉くんに恋に落ちたんだっけ
高杉くんとの
キラキラした時間を思い出すと
学校で怖い思いをしたことが
徐々に薄まってくる
でも
その後には違う恐怖が襲ってくる
『花純!
あなたは高杉くんには似合わないでしょ・・・』
『高杉くんは
咲姫さんを選んだんでしょ・・・』
『親に捨てられたあなたが
誰かに愛されることはないのよ・・・』
私はわかっていたはずだ
大好きな人が
自分の前からいなくなることが
ものすごく辛いことだって
そんな辛い思いをするなら
初めから恋なんてしなければいいって
ケイタイにメッセージが届いた
「直哉先輩からだ」
メッセージを開くと
『かすみんのお母さんのことで話がある
4時に蓮見公園に来てほしい』
と書いてあった
私は行こうか悩んだが
意を決して公園に向かった
もう一週間
私は学校にも
公民館の子供たちのところにも行っていない
視聴覚室での男子たちの声が頭から離れず
ふとした時に恐怖がよみがえる
「高杉くんに・・・
会いたい・・・」
辛い記憶から
一時的に逃げ出す方法
それは
高杉くんとのことを思い出すこと
高杉くんが子供たちに
宿題を教えてくれたとき
『またここに来てもいい?』と
言ってくれた時の
無邪気な笑顔
公民館で心菜ちゃんのお母さんから
私をかばってくれたっけ
『春名にとってなくてはならない場所なんだろ』
と言って、ハイタッチしてくれたとき
私は高杉くんに恋に落ちたんだっけ
高杉くんとの
キラキラした時間を思い出すと
学校で怖い思いをしたことが
徐々に薄まってくる
でも
その後には違う恐怖が襲ってくる
『花純!
あなたは高杉くんには似合わないでしょ・・・』
『高杉くんは
咲姫さんを選んだんでしょ・・・』
『親に捨てられたあなたが
誰かに愛されることはないのよ・・・』
私はわかっていたはずだ
大好きな人が
自分の前からいなくなることが
ものすごく辛いことだって
そんな辛い思いをするなら
初めから恋なんてしなければいいって
ケイタイにメッセージが届いた
「直哉先輩からだ」
メッセージを開くと
『かすみんのお母さんのことで話がある
4時に蓮見公園に来てほしい』
と書いてあった
私は行こうか悩んだが
意を決して公園に向かった