香りであなたを癒やします ー 王太子殿下、マッサージはいかがですか?
「……遺言みたいに言うなよ。気持ち悪い」
そうだった。彼はマゾだった。
「じゃあ、言い方変えるね。ロイド、私がいなくなったら、あなたがアレンのマッサージをしなさい。これは命令よ」
これで引き受けてくれると思ったのだけど、彼は全力で拒否した。
「やーなこった。お前が始めたことだろ?責任持ってやり遂げろ。お前の代わりなんて誰もなれねえんだよ」
ロイドは私を見据えてはっきり言うと、プンプン怒ってこの部屋を退出する。
そんな彼の後ろ姿を見てひとり呟いた。
「あ〜あ、断わられちゃった。でも……ロイド、優しい……ね」
セシル様、やっぱり私は王太子妃には向いてないみたいです。



「明日の昼食後、地下の聖殿で式を挙げます。その後、馬車に乗って街を一周してパレード、城に戻ったら、バルコニーでのお披露目、その後……夕の刻に晩餐会です」
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