香りであなたを癒やします ー 王太子殿下、マッサージはいかがですか?
結婚式の前日の夜、アレンの部屋でロイドがアレンと私に式の流れを説明する。
だが、聖殿の式で私はいなくなる。
その後みんなどうするのだろう。
私がいなくなって、みんな私のことを忘れてしまえばいいのに。
そしたら……みんななにも感じないし、私を異世界に戻したアレンだって責められることはない。
「クルミ様、ちゃんと聞いてますか!」
突然耳元でロイドの声がして「ぎゃっ!」とソファから飛び上がった。
「明日から王太子妃になるんですよ。ボーッとしないでください」
ガミガミと注意するロイドに苦笑いしながら謝ると、またソファに腰を下ろした。
「ごめんなさい」
「ロイド、クルミも式の準備で疲れてるんだ。あまり煩く言うな」
アレンが私をかばえば、ロイドは少しムスッとした声でアレンと私に言った。
「はい。じゃあ、今夜はゆっくり寝てください。
< 215 / 238 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop