香りであなたを癒やします ー 王太子殿下、マッサージはいかがですか?
「ふふ、内緒。クルミちゃんも持ってるならライン交換しようか?」
この人……異世界に精通し過ぎだよ。
どんだけ異世界に遊びに来てるの?
「そんなことしてる場合じゃありません。私、アレンのところに帰りたい」
ルーカスを急かせば、彼はある方向を指差した。
「あそこ、青い光見える?」
「はい。でも、私が来たのは赤黒い光のトンネルですよ」
「行きはそうでも帰りも同じとは限らない。その証拠に君の持ってるそのネックレスの石が共鳴して光ってるじゃないか」
彼に言われて青い石に目を向ければ、ピカーと光っていてその光が青く光るトンネルに伸びている。
「ほら、行きなよ。きっとアレンが待ってる」
ルーカスは私の背中を押すと、何かの水流に飲み込まれるかのように私は青い光の渦に巻き込まれた。
「きゃー!」と叫んで強く目を閉じたら、ストンと
落ちる感覚がして、誰かに抱き留められた。
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