この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
「婚約破棄して喜んだ……?分からないな……」
片手で口元を隠して、訝しげに考え込むローデリヒさんを見ていて、私はとんでもない思い違いをしている事に気付いた。
そりゃ夫婦なんだから、嫁から過去に婚約している男の名前出てきたら気になるだろう、と。
俗っぽいとか、色々気になるお年頃とか思ってごめん。そりゃ普通に気になるよね。
だって、嫁の昔の男ってことでしょ?
「それで、ルーカス殿下って関係あるんですか?」
「ああ……。ルーカス・コスティ・アルヴォネン王太子とは、アリサの能力がきっかけで婚約を結んだと言っていた。元々幼馴染みだったらしいが、その婚約も王国の為の正しい能力の使い方の一つだったのだろう」
「なるほど……」
やっぱり怖い属性だとばかり思っていたけど、これ私が思うより随分と危険な属性みたいだ……。
なんだか自分が怖くなってきた。
「一連の物事の側面しか見ていないが、私はルーカス・コスティ・アルヴォネンの事は好きになれない。……だが、実はルーカス・コスティ・アルヴォネンとティーナ・サネルマ・アルヴォネンが昨日からこの王城に滞在している。もし接触があったら充分に気を付けろ」
昨日から滞在で、今日お屋敷大破?
えっ、なんかそれ凄い関わってます感強いんだけど。
そして、ローブの少女が私と面識あったのって、もしかしてアルヴォネン王国の人間だから?
片手で口元を隠して、訝しげに考え込むローデリヒさんを見ていて、私はとんでもない思い違いをしている事に気付いた。
そりゃ夫婦なんだから、嫁から過去に婚約している男の名前出てきたら気になるだろう、と。
俗っぽいとか、色々気になるお年頃とか思ってごめん。そりゃ普通に気になるよね。
だって、嫁の昔の男ってことでしょ?
「それで、ルーカス殿下って関係あるんですか?」
「ああ……。ルーカス・コスティ・アルヴォネン王太子とは、アリサの能力がきっかけで婚約を結んだと言っていた。元々幼馴染みだったらしいが、その婚約も王国の為の正しい能力の使い方の一つだったのだろう」
「なるほど……」
やっぱり怖い属性だとばかり思っていたけど、これ私が思うより随分と危険な属性みたいだ……。
なんだか自分が怖くなってきた。
「一連の物事の側面しか見ていないが、私はルーカス・コスティ・アルヴォネンの事は好きになれない。……だが、実はルーカス・コスティ・アルヴォネンとティーナ・サネルマ・アルヴォネンが昨日からこの王城に滞在している。もし接触があったら充分に気を付けろ」
昨日から滞在で、今日お屋敷大破?
えっ、なんかそれ凄い関わってます感強いんだけど。
そして、ローブの少女が私と面識あったのって、もしかしてアルヴォネン王国の人間だから?