この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
いきなり火がついたようにアーベルが泣き出したかと思うと、突然ポフンと間抜けな音を立てて、
アーベルが、爆破した。
目の前が密度の高い白い濃煙で覆われて、思わずむせる。
それでも、手の中のずっしりとした幼児の重みがいきなり消え失せた事に焦燥感を感じた。
「アーベル?!」
それでも両方の手のひらには服らしき布の手触りが伝わってきて、思わずその服を握り締める。その感覚を頼りに、勢いよくギュッと抱き寄せた。
「ぶっ?!」
何やら、硬い感覚が顔を直撃する。
意地でも手だけは離さずに、恐る恐る目を開けると煙が徐々に晴れてきて、状況が見えてきた。
月光のような金の髪に、よく晴れた海の色の瞳。白い肌は人形のよう。背丈は私が少し見上げる程度。
10代半ばくらいのやや幼さを感じさせる容貌は、毎日よく見る誰かさんにそっくりだった。
アーベルが、爆破した。
目の前が密度の高い白い濃煙で覆われて、思わずむせる。
それでも、手の中のずっしりとした幼児の重みがいきなり消え失せた事に焦燥感を感じた。
「アーベル?!」
それでも両方の手のひらには服らしき布の手触りが伝わってきて、思わずその服を握り締める。その感覚を頼りに、勢いよくギュッと抱き寄せた。
「ぶっ?!」
何やら、硬い感覚が顔を直撃する。
意地でも手だけは離さずに、恐る恐る目を開けると煙が徐々に晴れてきて、状況が見えてきた。
月光のような金の髪に、よく晴れた海の色の瞳。白い肌は人形のよう。背丈は私が少し見上げる程度。
10代半ばくらいのやや幼さを感じさせる容貌は、毎日よく見る誰かさんにそっくりだった。