この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
顎で示されたティベルデは、絶対違うと思う、と内心突っ込んだ。
実際に公式の場以外で王太子夫妻見たのは初めてだったが、噂通り王太子はかなり王太子妃を寵愛しているのだろう。好きな人に他の異性を勧められたくはないはずだ。それに、王太子妃はデリケートな時期なはずなのに。
大それた事をした自覚は充分にあるので、ローデリヒに睨まれただけで、ティベルデは土下座したくなった。臆病なので派手なことは出来ないが。
それなのに国王、ハイデマリー、ゲルストナー、エーレンフリートは何も分かっていないらしい。やはり王国の上層部は何を考えているか分からない、とティベルデは大きな隔たりを感じる。
「さて。ローデリヒがあんな事になった以上、裏で処理するとはいえ、お主らタダで許されると思わんことじゃな」
パチン、と小気味よい音を立てて手を叩いた国王が場の空気を変えた。どんな罰が下るのか、と震え上がったティベルデとは対照的にハイデマリー、ゲルストナー、エーレンフリートの三人は顔色を全く変えることなく、国王の次の言葉を待っていた。
「ティベルデ。こうなった以上、お主を後宮には置いてはおけぬ。急じゃが、どこぞに嫁がせる」
「は……、はい……」
ティベルデは震えながら頭を下げる。
「ゲルストナー、エーレンフリート。お主らは半年間給料ナシじゃ。バリバリ働かせるからの!」
「現状維持ですかね……」
「は〜い」
実際に公式の場以外で王太子夫妻見たのは初めてだったが、噂通り王太子はかなり王太子妃を寵愛しているのだろう。好きな人に他の異性を勧められたくはないはずだ。それに、王太子妃はデリケートな時期なはずなのに。
大それた事をした自覚は充分にあるので、ローデリヒに睨まれただけで、ティベルデは土下座したくなった。臆病なので派手なことは出来ないが。
それなのに国王、ハイデマリー、ゲルストナー、エーレンフリートは何も分かっていないらしい。やはり王国の上層部は何を考えているか分からない、とティベルデは大きな隔たりを感じる。
「さて。ローデリヒがあんな事になった以上、裏で処理するとはいえ、お主らタダで許されると思わんことじゃな」
パチン、と小気味よい音を立てて手を叩いた国王が場の空気を変えた。どんな罰が下るのか、と震え上がったティベルデとは対照的にハイデマリー、ゲルストナー、エーレンフリートの三人は顔色を全く変えることなく、国王の次の言葉を待っていた。
「ティベルデ。こうなった以上、お主を後宮には置いてはおけぬ。急じゃが、どこぞに嫁がせる」
「は……、はい……」
ティベルデは震えながら頭を下げる。
「ゲルストナー、エーレンフリート。お主らは半年間給料ナシじゃ。バリバリ働かせるからの!」
「現状維持ですかね……」
「は〜い」