ど天然彼氏の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】
「私……何に傷付いたのか、自分でわかってない……」
「うん」
「知らなかったことがいきなり目の前につきつけられて……ショック、だった……」
「……うん」
「本当の、お父さんとお母さんも、亡くなってるって知って……お父さんとお母さんのこと、なんて呼んだら、いいのか……」
「……うん」
「二人を、責めたいわけじゃない……なのに、なんで私……逃げたんだろ……」
「うん」
戸惑い。
現実の処理能力が、限界を超えたのだろう。
美結を抱きしめる腕に力を入れた。
「想は……お兄ちゃんから聞いて、どう思ったの……?」