ど天然彼氏の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】
「想……」
「なんか、ごめん……」
「ううん……私も頭に血ぃのぼっちゃって……ごめん……」
……それでも、僕らの手は離れていなかった。
「美結。俺は美結が一番大好きで、大事だ。恋人と最期まで一緒、っていうのに憧れ? がないわけじゃないよ。でも……なんて言うのかな、俺の後を追うっていう選択だけは、これっていう理由はないんだけど、絶対に嫌なんだ」
「……私に、生きろっていうこと? 想のいない世界で?」
「うん。そういうこと」
残酷だね。
美結がどれだけ僕を好きでいてくれるか、もうわかっている僕なのに。