ど天然彼氏の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】
「……私、男言葉上等過ぎて、男扱いしかされていないだろうから……」

「? 誰かに仕返しでもしたいの?」

「――うん。すごくしたい。私のこと、ちゃんと女だってわからせたい」

「………」

あ、なんか今……失恋ってやつ、僕はしたのかも……。

それでも、なんでもない風を装う僕だった。

「へー。相当鈍感なんだ?」

「うん。鈍感過ぎて頭突きしたい」

「やめとけって。男扱いまっしぐらだぞ」

「なら――どうしたら、女扱いしてくれる?」

「え?―――」

足を停めた美結に、思いっきり腕を引かれた。

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