ど天然彼氏の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】
……うん? もしかして、僕が尚に話したこと、全部は聞いていないのか?

「美結? ……美結―?」

顔の前で手を振っても反応がない。

え……だ、大丈夫、か……?

「美結……?」

恐る恐る呼びかけてもぴくりともしない。

……えーと……美結限定で、試してみたいと思ってしまった。

怒らせたらあとで頭突きでもなんでも喰らうからゆるして。

美結の右頬に手を添え直して、今度は僕から唇を重ねた。

美結はやっぱり微動だにせずで、少ししてから僕の胸を突き飛ばされた。

「って……」

「な、何すっ……って言うか、え、なんで今⁉」

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