ど天然彼氏の可愛がり方。－六花の恋・外伝－【完】

「いやー、さすがに目が覚めてくれるかなって」

「目が覚めるっておとぎ話じゃないんだから……じゃない！　想がいきなりなこと言うから魂抜けてただけだよ！」

「んじゃ、今なら聞ける？」

「……な、なにを……」

「告白」

びくっと、美結の両肩が跳ねた。

「え、と……」

「好きだよ」

「っ」

「美結のこと、ずっと好き。でも、美結の返事がなんでも、俺は今までの位置、どれも辞める気も譲る気もない。全部俺のだ。だから美結も、俺のになって」

「っ、……なに、それ……」

「もう、壊れてもいいって思ったんだ。美結からキスしてくれるなんて、俺はもう十分過ぎ。だから、全部壊れてもいい。全部――俺がまた、作り直すから」