希空~空姫に希望を。~

「僕は北海諷賀。

 …あとは何を言えばいいかな。

 この世界には兄の影響で入った。

 好きな食べ物は…クッキーかな」


あ、はい。


コイツ絶対頭の中でクッキーの前に修飾語をつけたな。


オレにはわかるぜ?


好きな食べ物は、"大好きな兄貴が作った手作りのクッキー"だろ?



手軽に作れておいしいから、と諷賀の兄貴はよくクッキーを焼いている。



絶対それのことを言ったな。




「キョウ。お前の番」


なかなか口を開かないオレに諷賀が自己紹介を急かしてくる。




「生田響介でーす。

 キョウって呼んでくれよな!

 オレの好きなモンは希空1択!

 希空大好きマンとはオレのことだっ!」


ドヤ顔で言ってのけたけど、意外にも誰も反応してくれなかった。



やべぇ、ちょっとショック。



いや、希空が大好きなのは事実だよ?事実だけど、突っ込んで欲しかった…!





ショックが隠しきれなかったオレは次の人に自己紹介を振ることすら忘れ、シーンとした空気になる。





< 47 / 71 >

この作品をシェア

pagetop