浅葱の花びら
祐也を無視して扉を開けた


え?




倒れたのではなく、濡れてひっついた袴に躓いて転けた藤太郎の姿



え?



僕は、二度見した



「沖田さん!!外で待ってましょう!!」


祐也が狼狽する理由と
藤太郎が女の子だったらいいのに
という、願望が一致した




「おい 何してんだ?」



僕と祐也は、冷や汗
そして、背筋をピンと伸ばした



土方さんに見つかる!!!



「祐也が!!!」 「沖田さんが!!!」



僕らは、咄嗟に嘘をつけないらしい



「藤太郎がどうしたって?」



もう言い逃れ出来ない




スッー


扉が開いた



「すみません 風邪ひいたみたいで…」

「平助から聞いてる
明日は、非番だ寝てろ」

「はい」




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