先生の全部、俺で埋めてあげる。



すると遠くの空が光って。


雷が落ちた。




「きゃっ」


音はそんなに大きくなかったのに、先生がすごくびっくりしていた。


「大丈夫ですか?」


「あ、うん、ごめん。大丈夫」


先生はそう言うけど、全然大丈夫じゃなさそう。


また光って、先生は肩をすくめた。




「先生ってもしかして雷怖いんですか?」


「怖い訳じゃ…大きな音が苦手なだけ」


そう言って、後ろを向いてしまった。




「見栄張っちゃって」


俺はブレザーを脱いで先生の頭の上に被せた。



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