先生の全部、俺で埋めてあげる。



「ちょっとここで待ってて」


先生はそう言って奥の部屋からタオルを何枚か持ってきた。


「こんなに濡れちゃって、ごめんね」


先生は一生懸命俺の体を拭いてくれる。




自分だってずぶ濡れなくせに。




「先生、俺のことはいいから先生も拭いて下さい」


そう言ったのに、やめようとしない。


先生、お願いだから俺の言う事聞いて。


「あの、洋服、透けちゃってるんで…」


俺の言葉に先生はハッしたようで、もう一枚のタオルを自分の肩にかけた。




その時だった。


また雷が鳴った。


しかも今度は結構大きくて。


先生はそのまましゃがみ込んでしまった。



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