先生の全部、俺で埋めてあげる。



俺はいつの間にか寝ていたみたいで。


次に起きた時には窓の外は真っ暗だった。




先生はもう帰っちゃったかな。


さっきよりも軽くなった体を起こすと、座りながらベッドにうつぶせになっている先生が目に入った。


俺の目の前で静かに寝ている先生。


きっと疲れてたんだろうな。


それでもまだ、ここにいてくれたことが嬉しかった。




もう外はこんなに真っ暗だよ。


先生はキレイだから、早く帰らないと夜道が心配だよ。


そう思うのに、ずっとこうして俺のそばにいてほしいと思ってしまう。


帰ってほしくないと思ってしまう。


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