先生の全部、俺で埋めてあげる。
「え…っと?」
「彼女、先生なんですよね?禁断の愛ですか!?きゃーヤバいですねー!」
待って。どう言う状況?
「…あの」
さっきまで感じのいい対応をしてくれていた青山さんは、変人だった。
「はっ!ごめんなさい、今日は館長がいないからつい…。でも今までずっと声をかけよか、かけまいか悩んで悩んで、我慢してたんです!やっぱり我慢できませんでした、ごめんなさい!」
「いや、それはいんですけど」
「いいんですかー!やっぱり彼女のこと好きなんですかー!?いややっぱ答えないで下さい、知らない方がワクワクするんで、でも聞きたーい!」
青山さんのテンションについていけなくて、自分でもポカンと口が空いているのが分かる。
「あ、今引きましたね?いいんです、もう開き直ってるんで。なに言われても妄想はやめませんから」
って青山さんはにっこりと俺に微笑んで、それが逆に怖かった。