先生の全部、俺で埋めてあげる。



「あの…」


「で、どうします?あなた、学生さんみたいだし、あなたより私の方が圧倒的にこの場所にいる時間長いですからチャンスだと思いません?本当は個人情報的なことなんで、こんな事教えたらダメなんですけど」


俺の喋る間も与えてくれないくらい、青山さんはすごい量で喋り倒す。


「…じゃあ、なんで教えてくれるんですか?」


「そんなの、もっと楽しい妄想したいからに決まってるじゃないですかー!」


急に青山さんの声が多きくなって、びっくりして焦って周りを見渡す。


「あの、ここ一応図書館ですけど…」


青山さんはそんなのお構いなしって感じで俺を直視する。




確かにこんなチャンスはないかもしれない。


青山さんはポケットからスマホを出して、両手でもちながら待機している。


…この人と連絡先を交換すること自体がリスキーに感じるけど、


今は、そんなこと言ってられない。


先生に会える確率を増やす方が最優先だ。



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