先生の全部、俺で埋めてあげる。



でも柾木にはちゃんと言っておきたいと思った。


先生のこと。


「今日、先生に会えるかもしれないんだ」


意を決して言った俺の言葉に柾木は無言になった。


「もしもし?」


俺が投げかけてみても無言は続いて。




「会ってどうすんの?」


やっと柾木が喋ったと思ったらすごく低い声で、さっきまでのノリはどこ行ったんだよって思った。


「どうするんだろ…自分でも分かんない」


「そんなんで本当に大丈夫かよ」


電話越しでも柾木が呆れた顔をしているのが分かる。



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