先生の全部、俺で埋めてあげる。



10月21日(金)


里巳くんがアパートに来ていた。


遅い時間に帰ったから、ずっと待ってたんじゃないかって心配になった。


里巳くんはブレザーを探していたみたいだった。


ずっと返せなくてごめんね。


言わなきゃ、と思って彼氏がいるってウソをついた。


里巳くんはなぜか私に彼氏がいると思い込んでたみたいだったから、ちょうどいいと思った。


もう里巳くんに深入りしない。


そう決めたのに、今まで通り、先生と生徒として接してほしいって言われて、胸が苦しくなった。


里巳くんが帰った後、これでいいんだって何回も自分に言い聞かせた。



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