先生の全部、俺で埋めてあげる。



「先生、俺1人で大丈夫ですよ。だから鬼ごっこに戻って下さい」


せっかく先生は楽しそうにしてたのに、俺のせいで台無しにしてしまうのはイヤだ。


「なに言ってんの。一人にさせておける訳ないでしょ」




なんだよそれ。


子供じゃないんだから、これくらい一人で平気なのに。




でも先生は俺が何言ってもそこを動こうとしないで。


心配そうに俺を眺めていた。




先生に心配されるなんて情けない。


俺はそんな情けない自分を見られるのが嫌で、腕で顔を隠した。



< 47 / 338 >

この作品をシェア

pagetop