先生の全部、俺で埋めてあげる。
「えっと。もしかして、俺が寝ている間もずっとここにいたんですか?」
「当たり前でしょ」
当たり前って。
少なくとも俺にとっては当たり前のことじゃないんだけどな。
時計を確認するともう16時を過ぎていて、随分と長い間眠っていたことに気づく。
「みんなは?」
「もう帰ったよ。荷物用の車、使っていいって言われてるから、送ってく」
先生はそう言って荷物をまとめ始めた。
さっきまで寝ていたせいで、うまく頭が回らない。