先生の全部、俺で埋めてあげる。



「えっと。もしかして、俺が寝ている間もずっとここにいたんですか?」


「当たり前でしょ」




当たり前って。


少なくとも俺にとっては当たり前のことじゃないんだけどな。




時計を確認するともう16時を過ぎていて、随分と長い間眠っていたことに気づく。




「みんなは?」


「もう帰ったよ。荷物用の車、使っていいって言われてるから、送ってく」


先生はそう言って荷物をまとめ始めた。


さっきまで寝ていたせいで、うまく頭が回らない。



< 49 / 338 >

この作品をシェア

pagetop