桝田くんは痛みを知らない
 そうこうしているうちに、

 やってきました。


「わあー。めっちゃ叫び声聞こえるね〜!」


 パーク1怖いらしい、絶叫マシン。


 最近新しく出来て大人気のアトラクションなのだが、はやく来れたので比較的すいている。


 …………が。


 間近で見たら、恐ろしすぎる。

 テンションが上がるえみるとは裏腹に、逃げ出したくなってきた。


 逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ…………


「古都ちゃん。絶叫マシン克服したの?」


 ――――!!


「いや……マサオミくん。これは、ね」

「え、古都ってこういうの苦手だったの?」


 えみるが、目を見開く。


「……うん」


 来る前からえみるが乗りたそうにしていたから、断われなかった。

 それに、この機会にチャレンジしてみようと考えた。


 ………だけど。

 ここまでモンスターだとは思わなかった。
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