何の取り柄もない田舎の村娘に、その国の神と呼ばれる男は1秒で恋に落ちる【前編】
「なんなんや?あの子?」
奇想天外なみるかのその言動に、りんは眉をハの字に曲げたまま、かずさへとその疑問を投げかける。
りんもあんな子供らしくない、子供を見たのは初めての事だった。
「彼女は、みるか。あの子も使教徒よ。」
「は?あの子供がか?」
みるかの事を、話さざるをえなくなったかずさは、仕方なく、その事実を口にした。
隠していた所で、彼女が彼らに接触するのは、これから避けられないし、いつかはわかる事実。
そんな事実を聞いたりんは、あんな幼い少女も使教徒だと聞いて、思わず大声で叫んだ。
「あの子には気を付けた方がいいわ。力を抑える事ができない子だから。」
「なんや、やっかいやな。使教徒も。」
そう、使教徒の特徴は、普通の人間にはない、特殊な能力を持っている事。
それは、ここにいる使教徒達みなが知っていた。
そしてその能力は、幼いみるかも例外ではないようだ。
「にしてもあの子が言うとおり、使教徒集まってきてるやんけ!!」
「この世を救いたいのなら、私達はもう会うべきじゃないのかもね。」
かずさはそんな皮肉を口にして、彼らに背を向け、城へと向かって歩き出そうとした。
―――― 使教徒が集まれば、この世は滅ぶ。
それは何の根拠もない、知る人ぞ知る言い伝え。もちろんその言い伝えを、ここに集まる使教徒達、全員が知っている。
奇想天外なみるかのその言動に、りんは眉をハの字に曲げたまま、かずさへとその疑問を投げかける。
りんもあんな子供らしくない、子供を見たのは初めての事だった。
「彼女は、みるか。あの子も使教徒よ。」
「は?あの子供がか?」
みるかの事を、話さざるをえなくなったかずさは、仕方なく、その事実を口にした。
隠していた所で、彼女が彼らに接触するのは、これから避けられないし、いつかはわかる事実。
そんな事実を聞いたりんは、あんな幼い少女も使教徒だと聞いて、思わず大声で叫んだ。
「あの子には気を付けた方がいいわ。力を抑える事ができない子だから。」
「なんや、やっかいやな。使教徒も。」
そう、使教徒の特徴は、普通の人間にはない、特殊な能力を持っている事。
それは、ここにいる使教徒達みなが知っていた。
そしてその能力は、幼いみるかも例外ではないようだ。
「にしてもあの子が言うとおり、使教徒集まってきてるやんけ!!」
「この世を救いたいのなら、私達はもう会うべきじゃないのかもね。」
かずさはそんな皮肉を口にして、彼らに背を向け、城へと向かって歩き出そうとした。
―――― 使教徒が集まれば、この世は滅ぶ。
それは何の根拠もない、知る人ぞ知る言い伝え。もちろんその言い伝えを、ここに集まる使教徒達、全員が知っている。