御坂くん、溺愛しないで。



私が御坂くんの力になるため?

けれどこんな私が御坂くんの力になれるだなんて、あり得ないことである。


「……ごめん、わからないや」


首を横に振り、正直に話す。

ふたりの意図すらわからない時点で聞いてはいけないと思ったから。



「理玖はね、中学の時からずっと何かあればひとりになる癖があるの」

「癖…?」


てっきりこの話はもうしないと言われるものだと思っていたため、御坂くんの話を始めたことに対して少し驚いてしまう。


「そうだよ。これは秀太のほうが知ってるわね」

「ああ。理玖は絶対に人前で弱音を吐かねぇし、試合に負けたり調子が悪かったりしたらいつのまにか消えて、ひとりになってた」


初めて聞く御坂くんの部活時代の話。

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