独占欲強めな弁護士は甘く絡めとる
それじゃ懐かない猫じゃなくて、寂しがりの犬じゃない!
「ご、ごめんなさい」
これ以上この雰囲気に耐えられる自信がなくて、私は急いで頭を下げ給湯室を飛び出した。
心臓の音が高い。体の中心から送り出される血液が、どくどくとスピーカーのように全身にとどろいて胸を震わせる。
自分の席に戻って書類を広げても、まったく集中できなかった。少しすると峰島先生の残念そうな顔がよみがえってしまう。
パソコン画面に向き合っても書類を整理しても、私の頭は壊れたレコーダーみたいに彼の表情を何度もリプレイした。