独占欲強めな弁護士は甘く絡めとる

「すみません、食事頼んでもいいですか?」

「ええ、もちろん」

 差し出してくれたメニューの中からおすすめだというペンネグラタンを注文し、息をついた。

 開店したばかりのバーにはまだお客の姿がない。照明が絞られた店内は薄暗く、奥のボックス席に人が座っていても顔が見えないだろうなと思った。

 あの日、雰囲気たっぷりで落ち着けるこのお店に連れてきてくれたのは、峰島先生だ。

 彼とふたりきりだということに緊張しながらも、弁護士先生はこういうところでひとりでお酒を飲むんだなと、妙に納得したことを覚えている。

 カウンターの奥に並んだたくさんのウィスキーやリキュールの瓶をぼんやり眺めていたら、「あの」とバーテンダーの女性に声をかけられた。

「ちがっていたら、すみません。お客様、三か月くらい前に一度、いらっしゃいませんでした?」

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