独占欲強めな弁護士は甘く絡めとる

「あの日はお客様がずいぶん酔っていらしたので、無事にお帰りになれたかなと」

 彼女はどことなく申し訳なさそうに私の方を見た。

 体に取り入れたアルコールに突然火がついたみたいに、一気に頬が熱くなった。恥ずかしいのと同時に興奮を覚える。

「私たち、どんな感じでした? なんの話をしてたか、ご存知ですか?」

「え?」

「……すみません。私、途中からまったく記憶がなくて。どうやって帰ったのかも覚えてないんです」

「ああ。やっぱりそうなんですね。足元もおぼつかない感じだったので、お連れ様がおぶってタクシーで帰られたようですよ。その仕草がもう、本当にかっこよくて」

 バーテンダーという職業を選ぶくらいだから、お酒が好きな落ち着いた女性なのかと思いきや、彼女は時折少女のように頬を染めて話す。

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